ちゅらさん２

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恵里（国仲涼子）は、夫文也（小橋賢児）と息子和也（鈴木翔吾）とともに、故郷沖縄の小浜島で「島の保健室」を開いている。幸福に暮らす恵里だが、文也が本格的に島で医療を続けていくため、３年間東京に戻って地域医療を学びたいと望んでいることを知る。恵里は一緒に上京しようと考えるが、島で元気になった和也のことを思うと踏み切れない。一方東京の一風館では、相変わらず、島田（北村和夫）とみづえ（丹阿弥谷津子）、柴田（村田雄浩）と容子（余貴美子）、兄恵尚（ゴリ）と奈々子（佐藤藍子）の三組の夫婦と、万年スランプのメルヘン作家真理亜（菅野美穂）の暮らしが続いていた。そんな矢先恵里は、弟の嫁祥子（山口あゆみ）から電話で呼ばれ、和也を連れて那覇の古波蔵家を訪ねる。祥子は夫の恵達（山田孝之）が、志していた音楽を諦めようとしているのではと悩んでいた。家族で話しあう中、母の勝子（田中好子）は父の恵文（堺正章）の怠け癖を責め、なぜか恵里・勝子・祥子・おばぁ（平良とみ）の女組対、恵文・恵達の男組の構図が出来てしまう。深夜、勝子が恵里と祥子、和也を連れての東京行きを宣言。翌日、上京した恵里たちは、懐かしい一風館を訪れた。

　男組と女組に分かれた古波蔵家。恵里・勝子・祥子の女組を迎えた一風館では、真理亜や容子も加わって女同士のゆんたく（おしゃべり）が盛り上がる。また、恵里は文也の母静子（真野響子）を訪ね、文也の東京で学びたいという望みについて相談する。一方、那覇に取り残された恵文と恵達の男組は、こうなったら男達だけで楽しくやろうと、小浜島の文也の元に押しかけ、ビーチパーティーで盛り上がる。それを知った勝子が電話で恵文を一喝、祥子と恵達はようやく仲直りし、男三人と共に、おばぁも上京することになった。翌日、かつての勤め先北栄総合病院を訪ねた恵里は、看護部長の聡子（戸田恵子）・看護師長秀美（清水ミチコ）らと再会する。さらに「訪問看護科」に移った奈々子を訪ねた恵里は、訪問看護の現場を見せてもらうことになった。自宅療養する患者を看護する奈々子の仕事振りを見た恵里は、何かに打たれたように感激する。その夜、古波蔵家の全員が一風館に集結し、再会を喜んでいると、しばらく旅に出ていた恵尚が新商品を携えて一風館に戻ってくる。しかし一緒にやってきた恵尚のスポンサー、新城たけし（谷隼人）に会ったとたん、なぜか勝子はショックを受ける。

　連れてきたスポンサー、新城たけし（谷隼人）が実の父だと勝子に打ち明けられて、恵里の兄、恵尚（ゴリ）は大きな衝撃を受ける。恵文は恵尚と妻の奈々子・恵里・恵達を連れて、改めて新城に会いにいく。勝子に対する新城の不実を責める恵尚を、恵文はいさめる。そして逆に恵文は、「自分が勝子と結婚し、恵尚を含めた子供たちの父となれたのは、あなたのおかげです」と新城に礼を言う。恵里は父の言葉に胸を熱くするのだった。一方、恵達はかつてのプロデューサー我那覇猛（川平慈英）や、音楽の師ジョージ我那覇（鮎川誠）に会い、音楽活動再開への思いを新たにする。妻の祥子は北栄総合病院の看護師として復帰を決め、二人は再び東京へ旅立つ。小浜に戻ってからも、訪問看護が心に引っかかっている恵里は、東京で訪問看護師としてもう一度学び直したいという思いを文也に打ち明ける。それは恵里の信じる“運命”であり、いつか小浜島のためになるという島への愛情でもあった。自らも東京で医師として学び直すつもりだった文也も賛成。必ず帰ってくるという思いを胸に、恵里と、文也、和也の３人は、島の人々に見送られながら、小浜島を後にするのだった。

　訪問看護の勉強がしたい恵里。地域医療を学びたい文也。もう一度音楽に挑戦したい恵達と、それを支えたい祥子。それぞれの思いが詰まった東京での生活が再び始まった。恵里は兄・恵尚の妻、かつての先輩・奈々子が勤務する北栄総合病院・訪問看護科に再就職し、訪問看護師として、心臓を病んでいる紺野真知子（香川京子）の家に通うことになった。ところが、紺野家では、恵里が訪れると必ず、真知子の夫・渉（山本學）が外出してしまう。訪問看護は家族の協力があってのものだと考える恵里はそんな渉の行動が理解できない。一方、文也の同僚、外科医の遙（小西真奈美）は沖縄料理屋『ゆがふ』の店長・兼城（藤木勇人）への恋心を持て余し、同じ独身の真理亜（菅野美穂）に相談を持ちかける。真理亜は自分の過去の辛い恋愛体験を話し、遙の悩みはなぜかすっきり解決してしまうのだった。訪問看護先の紺野家の夫婦のことが気になっていた恵里は、ある日、またしても外出しようとしていた渉に思わず、「手伝わなくても良いから一緒に見守って欲しい」と言ってしまう。　数日後、訪問看護科に紺野真知子から電話がかかってきた。恵里を自分の担当から変えてほしいという内容だった。

　恵里は、訪問看護先の患者真知子から、「担当を代えて欲しい」と言われショックを受けるが、先輩看護師の奈々子は、「特に看護上の問題がない限り代えられない」と突っぱねる。恵里は、心を奮い立たせ、明るく一風館や家族の話をしながら、真知子の看護を続ける。そんな恵里に文也は、「恵里らしいやり方で努力していけば、きっと心は通じるよよ」と励ますのだった。それでも恵里は、訪問看護の時、なぜ、真知子が夫の渉を遠ざけるのか疑問に思う。悩む恵里に管理人のみづえ（丹阿弥谷津子）は、「いくら夫婦でも、妻は夫の前では女でいたいものよ」と語る。頑張る恵里の姿を見ていた真知子はある日、夫の渉に初めてのわがままを言う。それは、自分のためにアイスクリームを買って来て欲しいというものだった。少し心が通じたと思った恵里は、真知子と渉の夫婦を一風館に招待し、二人は一風館の住民達に大歓迎を受ける。真知子はその席で、「担当を代えて欲しいと言ったのは、恵里のことを好きになりそうだったから。いつまで生きられるかわからないのに、この年で新しく人を好きになるのは辛かったから。」と打ち明け、恵里はその言葉に心を打たれるのだった。

　真知子への訪問看護を続けていた恵里のもとに、突然「真知子が亡くなった」という知らせが入る。悲しみに沈む恵里に、真知子の夫・渉は、「妻はあなたに会えて本当に良かった。もし私が病気になったら、私も恵里さんにお願いしたい」と話し、恵里は、真知子のことを一生忘れまいと決意する。その頃、沖縄ではおばあが小浜島に墓参りに出かけ、勝子は、おしゃれしてデートに出かける最近のおばあの行動に、何かあるなと感じる。一方、一風館では、柴田と容子の夫婦仲が険悪になる。柴田が昇進したのに、容子がきちんと話を聞いてくれないと言うのだ。実は容子は、もっと大切なことで悩んでいた。妊娠していたのだ。一風館の人々は、驚くとともに、お祝いを容子に伝える。そんな時、那覇のおばあからの招待状が、古波蔵家と一風館の住人の全員の所に届く。関係者全員が集まった席で、突然おばあは婚約記者会見を始める。かつて愛したおじいのことも忘れないけど、これからは新しい恋に生きるという。居合せた全員は、おばあの前向きな夫婦観に勇気をもらい、大宴会となる。恵里と文也は、一緒に小浜に帰る日のことを夢見ながら、これからもいい夫婦でいようと誓うのだった。